相手DFを一人抜ければ、そりゃFWが楽になるのは当然ですけど、ドリブルはいつ、どこでどう使うかも大事です。ここで、WSDの347号のチアゴとシャビのインタビューに面白い逸話があるんで、それを紹介しときます。


チアゴ 「でも例えば、シャビは司令塔としてのイメージがすごく強い選手だけど、実はペナルティエリア付近からのドリブルを仕掛けた時の成功率が、ものすごく高いってことなんかは、意外と知られていないんじゃない?」


WSD 「たしかに。それは知らなかったな。」


チアゴ 「シャビは自分に定着しつつあるその司令塔のイメージを、逆に利用することがあるんだ。ほとんどの相手は、彼がエリア付近でボールを持ったとき、真っ先にパスコースを潰しにかかる。一撃必殺のスルーパスを警戒してね。そこでシャビは、その裏をかいてドリブルを仕掛けるというわけなんだ。成功率が高いのは、それが苦し紛れのプレーではなく、事前に用意しておいた選択肢のひとつだから。ディフェンダーを欺くためには、つねに一つ先の展開を予想する必要があって、そのためには、自分がその試合のその時間帯までにどういうプレーをみせてきたか、それに対して相手はどういう対応をしてきたかをじっくり頭に叩きこんでおく必要がある。シャビはそうしたことがつねに完璧に出来ているからプレーの判断を誤ることが、他の選手に比べて極端に少ないんだ。」


シャビ 「って、コーチから教わったんだろ(笑)」


チアゴ 「ハッハッハッ、バレたか(笑)」


シャビ 「まぁ、そうするかなかったというか、俺のように高さもパワーもスピードもなく、豪快なミドルシュートが撃てるわけでもない選手がバルサで生き残るためには、そういうところで違いを創り出すしかなかったんだ。それにコーチからもレベルが上がるにつれて、選手としての差が出るのは、そういう部分だって事を聞いていたからね。どんなに強くて早い選手でも、相手が待ち構えている所にただ突っ込んでいくだけでは、ボールを失ってしまう。レオ(メッシ)が世界一の選手である理由は、だれよりも速く、巧みにボールを操れるだけではない。相手が準備している所に突っ込むと見せかけて、その逆を突いたり、逆を突くとみせかけて、敢えて狭い所に入り込んでいったりと、そうやって相手よりも先んじた頭の使い方をしているからさ。だから、だれにも予測できないし意外性のあるプレーができるんだ。」



こんな話です。興味深いのではないかと。

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